最近は便利になった。困ったことがあれば何でもネットで解決できる。料理本をいちいち持ち歩かなくても、辞書をいちいち持ち歩かなくても、調べたいことはすぐにスマホをフリックすれば、たいがいのことは調べることができる。友達ともLINEで簡単につながるし、無料アプリがたくさんあるから暇つぶしには事欠かないし。だからかスマホ依存症っていうのが問題になっているけれど、それもわかるような気がする。私はそれほど依存してるつもりはないけれど、もう私の生活には欠かせないものになっているからだ。
だけどスマホでも解決できない問題があるのだな、と先日思ったことがあった。家のトイレの手洗いのところからずっと水が流れ続けていて、レバーをひねっても反応しなくなってしまったのである。スマホでトイレの水トラブルについて調べてみると、うちのトイレトラブルと似た様なケースがあったので、自分で直してみることにした。トイレのトラブルのうち、フロートバルブがちゃんとはまっていないというのが当てはまるような気がしたので、タンクの蓋を開けて手を突っ込み、鎖を持ち上げてフロートバルブをはめてみた。するとちゃんと水が止まったのだ。ほらね、スマホで調べられないことなんてないじゃない、と思っていたのだが、それからはトイレで流すたびにいちいちフロートバルブをはめなおさなくてはならなくなったのである。ちっとも解決なんかしていなかったのだ。
自分で何とかなるさと思っていたけれど、トイレの水トラブルは自分じゃどうにもできなかった。スマホだけではどうにもならないことがあると、このとき思い知ったのである。